掲示伝道(8月no1)

「 百人のそしりは われに火とふるも 一人のひとの泪にぞたる 」 


九条武子女史は、京都の西本願寺にお生まれになられたお方ですが、貧民の方々の救済活動に身を捧げられたとお聞きしております。しかし、このようなお方でも多くの人に謗られることがおありだったのでしょうか。

私事で恐縮ですが、生まれしよりこの方、自分の都合、楽、喜びのみ追い求め、そのため廻りの多くの方々にどれほどの迷惑、悲しみ、苦しみを招いてきたかと、今更の如く省みられ、戦慄のあまり夜ごと眠れぬ日々です。そんな折、どこからともなく「お前は罪悪深重なれば、救済するは難中の難なれど、私は決して見捨てぬ。ただ私を頼め」との阿弥陀さまのお呼び声が吾が心に届き、誠に有難いことに汚れに満ちたこの口から「ナンマンダブツ」とお念仏が称えられ、安らげるのを常としているのであります。

真宗大谷派 霊苔山 金相寺

親鸞聖人の「南無阿弥陀仏」のみ教えを共に聞法するお寺です