掲示伝道(6月no1)
「 たわむれに 母を背負いて そのあまり 軽きに泣きて 三歩歩まず 」
先々月の掲示板に
諸人よ 思い知れかし おのが身の 誕生の日は母苦難の日
の掲示をさせていただいたのですが、出産だけではなく、その後の授乳から襁褓(オムツ)の世話など、どれほどの世話をかけるか、何人も母の深い愛護がなければ、今はないのであります。
啄木は、たわむれに背負った母の身の軽さに、これ程迄に骨身を削って吾を育ててくれたかたじけなさで涙が溢れ、心に母の愛の重みを感じ動けなかったということでしょうか。
私事で恐縮ですが、愚生の母は十年前に浄土に還帰しました。こんな愚息を見捨てずに育ててくださったと、深恩の益々募る日々であります。瓢水和尚の「さればとて、墓に布団は着せられず」の川柳を引くまでもなく、母に対して慚愧の日々の愚生であります。
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