掲示伝道(2月no2)
「たくさんのことを生半可に知っているよりは、何も知らないほうがよい」ニーチェ
私たちは生まれてこの方、一生懸命に勉強して知識を蓄え、経験を積むことでよりよい人間になることが何よりも大事なことだと思って生きています。確かに、学ぶこと、経験することも社会を生きていくうえで非常に大事なことと言えるでしょう。
しかし、その知識や経験が身に付けば付くほど、私たちはその身に付けたものに雁字搦めになってしまうのではないでしょうか。その身に付けたものこそが、正しいことであると頑なに信じて、そのモノサシによって、時には他者を傷つけ、自らをも傷つけて生きるということはないでしょうか。その自分こそが正しいとする考えこそが、自らが身に付けてきた知識や経験によるものだと言えるのではないでしょうか。
最近の社会を見ていると、自らが正義に立って相手を批判し、排除するような傾向が非常に強いのではないかと感じます。たくさんの知識や経験があるからこそ、相容れない世の中になっているのではないかと感じるのは私だけでしょうか。
そのような私の固く握りしめたものを破られ、真実など何も知らない私であったと知らされてこそ、自他ともに尊重し合えるような世界が開かれるのではないでしょうか。
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