掲示伝道(11月no2)

「 諸人よ 思ひ知れかし己が身の 誕生の日は 母苦難の日 」古歌


 人は誰しも母胎を通って生まれてきますが、その間十月十日、母親には身心ともに筆舌に尽くせぬ御心配、御苦労をおかけし、出産においても、それが安産であったとしても、ただただ頭が下がるばかりであります。また、生まれた後も、特に幼少期まではどれ程のお手間をおかけしたことでしょうか。

 報じても報じきれない恩を受けた身であるにも拘わらず、物心つくころには一人で大きくなったような態度を示し、少し気に入らぬことがあるからといって、母親に悪態をつくなど決して許されることではありません。

 人間であるなら、年に一度の自身の誕生日には、お母様に向かって、心のなかで掌を合わせて過ごしたいものです。

真宗大谷派 霊苔山 金相寺

親鸞聖人の「南無阿弥陀仏」のみ教えを共に聞法するお寺です