掲示伝道(6月no2)
「 人生の慥(たし)かな方向を示してくれるのが宗教 」
「奥の細道」の冒頭に「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」とあります。よく人生を旅に譬えることがありますが、旅とはは本来の居処を離れて他郷に趣くということでしょうか。人生が旅であるとするならば、今生きている此の世界は他郷であって、本来帰るべき故郷があるということになりましょうか。私たちがのんびりと楽しく旅ができるのは、帰るべき我が家があるからでありましょう。
「旅の恥は掻き捨て」などと申します。人生を歩んでいく上で諸々の誹謗中傷や辱め等々の苦しみが襲ってきますが、それも旅中のことと思えば、それほど気にすることではないよう思われます。
人生の旅路を終え、還るべき故郷を仏教では西方浄土としてお示しくだされてあります。「人生の慥かな方向」とは、西方浄土にほかなりません。
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