掲示伝道(11月no1)

「 念仏者は無碍の一道なり 」 


これは『歎異抄』第七章冒頭の御文ですが、念仏に生きる行者の歩む道に「無碍」、障碍がないとは如何なることでしょうか。

親鸞聖人の著された『顕浄土真実教行証文類(教行信証)』の信巻に「 金剛の真心を獲得すれば、横に五趣・八難の道を超え、必ず現生に十種の益を獲」とあり、この「十種の益」の三に「転悪成善の益」とあります。慥かな他力念仏に生きる者は、如何なる悪も善に転成する力を得るとはどういうことなのでしょう。

四苦八苦と申しますが、この世は絶え間なく悩み苦しみ障りが起こってまいりますが、それが人間社会の実相であります。この世の実相を諦める智慧を与えてくださるのが念仏なのではないでしょうか。ですから、念仏者はこの世の禍福に流されずに、力強く真実の大道を歩むことができるのでしょう。


2020年霊苔山金相寺報恩講 11月8日13時より勤修致します。

真宗大谷派 霊苔山 金相寺

親鸞聖人の「南無阿弥陀仏」のみ教えを共に聞法するお寺です