掲示伝道(2月no2)
「 宗教とは 教えが宗となるという事実です 」廣瀬杲師
オウム真理教の事件以来、また最近では旧統一教会などのカルト問題などもあり、宗教とは恐ろしいものだという考えが、現代人の私たちには定着してしまいました。しかし、本当に宗教とは恐ろしいものなのでしょうか。
現代人は、情報化社会の発達によって、外から溢れんばかりの情報が次から次へと入ってくるようになり、便利になった一方で、その入ってくる情報を自分の頭で考え、処理することができなくなってしまったのではないかと感じます。
そもそも、特に日本では宗教教育がなされることがなくなってしまい、「宗教とは何か?」ということが問われることがありません。宗教とは私が生きていく上で依り処とする「宗となる教え」です。ですから、宗教を持たないということは、宗となる教えがないわけですから、どこまでも我が思いだけが中心となった自己中心的な生き方しかできなくなるということではないでしょうか。そのような自己中心的な人間同士が生きていけばどうなるのか。争いしかありません。
そのような私たちに対して、「あなたは本当にそれでよいのか?」と問いかけてくださるものこそが宗教であり、仏さまの教えなのです。ですから、このような争いの絶えない時代だからこそ、私たちは宗教を必要としているのではないかと思うのです。
現代が抱えるさまざまな問題を、自分の外に置いて傍観者となるのではなく、その根底に私が抱える大きな問題があると、教えを宗としながら生きていくことこそが、願われているのではないでしょうか。
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