掲示伝道(1月no2)
「 風は見えないけれど、風のすがたは、なびく草の上に見える 」
風の存在は私たちの視力では直接確認することはできませんが、ものが動くことで、その存在を知ることができます。風でも、可憐な花がかすかに揺れる微風もあれば、大樹を倒すほどの強風もあります。
私たちは普段眼に見えないものはあまり意識しませんが、私たちが日常、言ったり行ったりといったような表面に現れた行為は、眼に見えない心の用き(はたらき)が為さしめているのでしょう。そのように考えますと、形に現れた眼で認識できる世界は、眼に見えぬ真実在の影に過ぎないと思われます。
仏さまも直接眼で見ることはできません。しかし、仏さまの用きかけで、真実の信心をいただいた行者の相に見られるのではないでしょうか。見えない風が草木をなびかせることで、その存在を知らしめるように。
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