掲示伝道(5月no1)
「心で見なければ何も見えないよ
かんじんなものは、目に見えないんだ」サン・テグジュペリ
私たちは視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感で物事を受け取って生きています。仏教ではそれに「意識」を加えて六根とも言います。
私たちは、それらの感覚機能で受け取ったものが絶対的なものだと思っています。しかし、本当にそうでしょうか? 私たちの感覚機能とは、今までの人生の中で経験してきたもの、学んだものによって作られたものなのではないでしょうか?
『星の王子さま』で知られる作家のサン・テグジュペリは、目に見えないものこそが大事なことなのだと言います。だから、心で見なければならないと。この言葉にハッとさせられます。この世のできごとは、私たちの五感で受け取れないものの方が、実は圧倒的に多いのではないでしょうか。
仏教で教える縁起の教えも、私たちの存在そのものが、実は目に見えないあらゆる縁によって起こっていると教えるものです。私という存在は、私たちの意識を超えて、目に見えない不可思議なるいのちのはたらきによって生かされているのです。
そのことに目を向けない限り、私たちはいつまでも我が思いの中で、迷い、苦しんで生きるしかないのかもしれません。サン・テグジュペリの心で見るということも、教えによってこそ知らされてくることなのです。
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