掲示伝道(1月no3)
「 かりそめの別れと今日を思へども
いさやまことの旅にもあるらん 」俊恵法師詠
昨年の初秋に永い間ご縁をいただいた方が「事情あって九州の大分に帰ることになった」とのことで挨拶に来られたのですが、その折、「家はそのままなので暫くしたら整理のためにまた来ます」とのことで元気に帰っていかれた。しかし昨年末、その方の奥さまから「師走を迎えてすぐ、主人は急逝致しました。就いては年始の挨拶は控えさせていただきます」との葉書が送られてきました。あれほど元気だったのにと大変驚かされたのですが、蓮如上人の御文に「朝(あした)には紅顔あれて夕(ゆうべ)には白骨となれる身なり」とありますが、改めてこの御教を肝に銘じたことでした。
「一期一会」と申します。人に限らずあらゆることの出遇いに対して、生涯一度限りの出遇いとの思いをもって一日一日を大事にして生きていかなかればならないと自覚することが、人界に生まれた意義の自覚もなく瓦全な人生を送るといったことのない唯一の道ではないでしょうか。
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